寝正月の人たちに「VOICEROID実況」を広めたい。
いよいよ2018年も年の瀬に近づいてきました。すでに冬休みに入ったという学生さんや、仕事納めに追われている社会人の方々など様々でしょう。実家に帰ったり、友達と会ったりと、スケジュール決めに忙しいなかで、「まったり」した時間を作りたいと思う人は多いはずです。
そんな「まったり」とした時間。youtubeやニコニコ動画を垂れ流して視聴していることが現代では多くなりました。正月特集や特別企画などを各社予定していたり、youtuberやニコ生主、最近ではバーチャルyoutuberなど個人でも個性的な放送を予定していることでしょう。
だが、普段より多く動画を見ている人にとって襲ってくるのは「飽き」の感情。動画やオンラインゲームやテレビなど、多くのコンテンツが一斉に似たようなテンションで活動していると、どうしても飽きてしまいます。
長時間夏祭りの会場にいても飽きてくるのと同じく、意外と人間の体は疲れてくるものです。「飽きてきたし、ちょっと寝るかな~」と思い寝まくった結果、正月の思い出がずっと寝ていたことしか残っていないという年を過ごされた人もいるでしょう。
「飽き」を脱出するには他にやることを見つけるか、コンテンツの「新ジャンル」を見つけるしか他ありません。そのため今回の記事では「VOICEROID実況」(以下ボイロ実況)をおすすめしたい!ということを伝えるものとなっております。
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そもそも「ボイスロイド実況」って何さ?
VOICEROID実況プレイとは、「VOICEROID」を用いた実況プレイ動画のタグである。
音声合成ソフト「VOICEROID」シリーズを用いて、ゲームのプレイ映像に音声を加え、あたかもVOICEROIDのキャラクターが実際にプレイしているかのように実況をしたり、あるいはプレイ内容の案内や解説をしている動画である。引用:ニコニコ大百科
機械音声を使用してゲーム実況を行う点は、「ゆっくり実況」と非常に酷似している。ゆっくり実況のほうが先に始まったため、「ボイロ実況」は後輩にあたり、ニコニコ黎明期や初期のyoutubeにも動画が多く投稿されていたため(主にマイクラ実況など)一回は見たことがあるという人はいるだろう。
ゆっくり実況を制作する「ゆっくりムービーメーカー」が無料なのも相まって、youtuberが台頭する前は非常に多くの動画が投稿された。一方で「あの耳につんざく機械音声がちょっと・・・」という理由で嫌厭している声も大きい。
だが「ボイスロイド実況」はそんな嫌厭している人にもおすすめ出来る点は多い、ゆっくり実況と比較しながら説明していこう。
①実際の声優さんを元に作られた聞きやすい音声
「VOICEROID」最大の特徴は、喋らせる音声に実際の声優さんを元に作られている点である。この時点でゆっくり音声とはまったく違う性質を持っており、「VOICEROID」の音声は驚くほどに人の発音、声質を再現している。
[Human Fall Flat] ゆかりさん達でアスレチック [VOICEROID実況]
ちなみにソフトバンクのお店でよく見かける「pepper」の合成音声は、金髪のキャラである「弦巻マキ」のソフト、「VOICEROID+民安ともえEX」と同じである。
この流暢で自然な声は寝ながら流し見していてもあまり苦になるない。寝正月にぴったりだろう。
②販売価格から成されるクオリティ
「VOICEROID+結月ゆかりEX」の販売価格は7980円+税
金銭感覚は人それぞれだが、ゆっくりムービーメーカーが無料と考えると高い価格設定である。しかも「弦巻マキ」や「琴葉茜・葵」など別のキャラクターのソフトはそれぞれ別売りであるため、「ボイロ実況」を実際に投稿しようとするとそれなりの初期費用がかかってしまう。
それら初期費用を投資した投稿者たちは、元を取ろうとして頻繁に動画を投稿、注目されるため動画のクオリティを上げていることが多い。つまりは無料で広まり、動画の質が玉石混交であったゆっくり実況に比べて「ボイロ実況」はある程度のクオリティを保っている動画が多い印象だ。「せっかくだから面白い動画を探したいな」という人には見つけやすいジャンルと言える。
③動画を彩る個性的なキャラ、地方にも根付いた設定
そんなボイロ実況だが、それぞれのソフトにキャラ設定が当てられており、動画に彩りを与えている。中でも特徴的なキャラを紹介する。
「VOICEROID2桜乃そら」ではなんと起用している声優さんが永遠の17歳こと井上喜久子さんである。まさかの大ベテランであり、実際に音声を聞くと本当に似ている。あのかわいらしい声から、MGS3のザ・ボスといった低い凛とした声もソフトで作成できることから、まさに井上さんを自由に喋らせることが出来るソフトだ。当然ボイロ実況でも起用している投稿者は多く、これまで井上さんが担当したアニメ・ゲームのキャラのセリフやネタを喋らせている(主にガンダム、おいおいなど)ため、ファンであれば思わずニヤリとする動画は多いだろう。
「VOICEROID2東北イタコ」「VOICEROID+東北ずん子EX」「VOICEROID+東北きりたんEX」の3つのソフトは名前から分かる通り、日本の東北地方に基づいたキャラ設定をしている。そのため実際の東北地方の特産品などを絡めたネタを喋らせる投稿者は多く、ファンタジー寄りではない距離の近い世界観を楽しむことが出来る。東北の企業であれば東北ずん子のイラストを自由に使用していいなど公式で東北を盛り上げようという動きも活発であり、東北の魅力を感じる暖かさを持つ。
宣伝効果は絶大で、ボイロ界隈にとって「ずんだ」とはド◯ッグと同種であり、宗教であり、やべーやつとして扱われる。・・・扱いに関しては目をつぶり、とにかく東北の特産品がネット上で広まってることからボイロ動画が身近に感じられることだろう。
おすすめの投稿者、関係者
ここからは筆者のおすすめの投稿者を紹介しよう。また、ボイロ界隈に関わっている関係者も同時におすすめするので、興味を持っていただけばとてもうれしがる。(※濃文字の欄は敬称略とします。)
たらちゃん(英国面)代表作:『英国面に堕ちた茜ちゃんのパンジャンドラム縛り』
ボイロ実況者はスタンダードな実況動画を上げる人もいるなかで、常軌を逸したような発想、内容の動画を制作する実況者が一定数いる。筆者が思うにたらちゃん氏はそんないわゆる「ボイロ実況のやべーやつ」の先頭集団に位置している。
「besiege」という自由に攻城兵器を制作出来るゲームにおいて、「パンジャンドラム」という稀代の欠陥兵器珍しい兵器だけを使用する動画内容であり、ロケット噴射で勝手に転がり対象物に接触し自爆するだけの兵器を、飛行させたり、雨を振らせたり、光速の速さで打ち出したりと、様々な発想を動画にしている。
更には「P1グランプリ」というパンジャンドラムをレースさせるという視聴者参加型の企画を運営、動画化するなど積極的にゲームの魅力を広めている。
動画の内容から分かることなのだが、ゆっくり実況とは違いボイロ実況では世界観はあまり共通して固まっていない。ゆっくり実況では「東方シリーズ」の設定に準拠している投稿者が多く動画の流れも凝り固まっている(魔理沙が霊夢にゲームを勧める、うp主キャラがいる、紅魔館で実況など)ことが多い。これは「東方シリーズ」が世界観やキャラ間の関係性が定まっているため、それに準拠する投稿者が多数いるのが原因である。
だが「VOICEROID」ではキャラの設定は深く公式では定められていない。年齢や身長などのプロフィールだけ定まっており、「キャラ達の住んでいる世界は我々の世界と同じか?」や「琴葉姉妹は双子という設定なのに、何故関西弁と標準語に分かれているのか?」といった想像の余地を残している。
そのためたらちゃん氏の不思議な世界観を感じ、楽しむことが出来る。それがボイロ実況の一つの魅力である。
もやししゃも 代表作:『弦巻マキと結月ゆかりの未確認ゲーム日和』
もやししゃもさんの動画は先程述べた魅力とは反対に、ゴリゴリに固まった世界観を楽しむことができるのが魅力である。部屋に訪れ、ゲームをする。ドット絵で描かれたかわいらしい彼女たちを見ることが出来、実況するゲームを見る以外の楽しさも併せ持っている。ゲームだけではない動画としてのコンテンツはボイロ実況の中でも非常に高い。作者の世界観を楽しみたい!彼女たちの物語を見たい!という人にはぜひおすすめ出来る。
Task_ikaros 代表作:『【PUBG】ドンカツ王者ゆかキング❗ ~グラボの限界を超えて~』
たらちゃん氏の欄で言及した「ボイロのやべーやつ」
筆者が思うにTask氏はそんな「ボイロのやべーやつ」の第一人者であり、カリスマであり、先頭走者であり、ウサイン・ボルト、ベーブ・ルースである。
代表作のタグに「気分屋サイコパス野郎」とあり、Task氏の多くの動画を表わしている言葉である。
腹筋持っていかれること間違いなし、一回見てください、お願いします。
のえぞう 代表作:『Evolve始めました』
ニコニコ動画やyoutubeなどにおいて動画投稿が投稿者の全てではない。時には投稿者や関係者同士で繋がりを持ち、交流を図ることによってコラボ動画や動画外のイベント開催など様々なコンテンツが現代では生まれている。
ではボイロ実況投稿者の中で多くの繋がりを持つのは誰か?といえば筆者はのえぞう氏を挙げる。のえぞう氏は生声で生放送を行っており、彼が麻雀を始める時、それはボイロ関係者集合の合図となる。狼煙である。飛翔の合図となる。
・・・というのは冗談で、ボイロ関係者でイベントを行う時、中心人物となっているのがのえぞう氏だ。VOICEROIDコンテンツに関係した人物にも交流が深く、VOICEROIDキャラの立ち絵をニコニコ静画に精力的に挙げている『博多弁の女の子はかわいいと思いませんか?』の作者である漫画家の新島秋一氏や、大人気作家であるイラストレーターのペテン師さんなど多くの方々と繋がりを持っている。
更に人と人を繋げる魅力もあり、豚野郎氏というボイロ実況者が、のえぞう氏経由でペテン師さんを繋ぎ、その後豚野郎氏はペテン師さんの専用立ち絵を貰えた....というエピソードがある。
『VOICEROID』やボイロ実況などのコンテンツを盛り上げるためにはのえぞう氏のような人と人を繋げる魅力のある方の存在が必要だ、と筆者は勝手に考えている。
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上記に挙げた方々以外にも、多数の人を紹介したいが文章が長すぎて読む気が失せるという気分になると思われるのでここまでにしておく。
様々なコンテンツが数多くある現代、『VOICEROID実況』という新ジャンルにもぜひ飛び込んでみて欲しい。